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フェルマーの最終定理 (新潮文庫) サイモン シン(著) 820円

学生にこそ読んで欲しい
評判が良いので買ったのだが実に良い買い物だった。
数学は苦手なのだがこの本は中学生でも理解できるくらい平易に書いてあるので実に読み易い。
著者である「サイモン・シン」氏の文才もさることながら翻訳者の「青木 薫」氏の訳も素晴らしい。
高校生の時は本当に訳が分からなくて数学は避けていましたがこの本を読んで興味を持つようになった。
今まさに学生である若者がこれを読めば少しは数学に対する認識も変わるのではないかと思う。
余分だがこの本を読むと日本人は数学には向かないのではないかと思ってしまう・・・。
あら?涙が?
喫茶店で読みながら、2度涙が出てきました。
壮大な歴史と人間ドラマ、その中でたった一人ゴールに辿り着けたワイルズ。
過去のさまざまな人たちの研究結果の積み上げと、ワイルズの努力とそして才能の物語です。
「暗号解読」も読みましたが、サイモン・シンという人は、素晴らしくわかりやすく読者を案内してくれる人です。そこもまた、感動ポイント。
数学史上最高のドキュメント
面白くて一気に読み進めてしまいました。
数学の歴史の始まりからフェルマーの最終定理の提唱、その解決を巡る数学者達の格闘、そしてアンドリュー・ワイルズによる証明までがドラマチックに書かれており、読み応え十分です。
フェルマーの最終定理だけでなく、数学の歴史や現在も残る数学の未解決問題にも触れており、数学の歴史書としても十分楽しむことができます。
数学の面白さを知るのにも優れた一冊。読めば数学に興味が湧くこと間違い無しです!
数学と山登りが似ている点について
数学から離れて幾歳月という状態だが 本書には感動した。一日で読んでしまったほどだ。皆さんの言われている通り 数学が分からなくても十分堪能できる点が凄い。
この本は何の本に似ているかというと 登山の話に似ていると思った。
ふもとから部隊を組んで 一歩一歩キャンプや基地を設営していく。キャンプを作っていった人たちは 各時代の数学者達だ。彼らなくして とてもこの最終定理は解決できなかったはずだ。
各数学者は自分のキャンプを立てて そうして死んでいく。そう 正しく亡くなって行くのだ。本書はそんな数学者達の群像をきちんと捕らえている。ガロアの決闘前夜の姿は感動的だ。
キャンプを作った中に日本人がいるのも嬉しい。特に頂上にアタックする最後のキャンプは大部分が日本人が作ったことがわかって嬉しかった。
そうして 最後の一人が頂上にアタックする。今までのキャンプに育てられてきた若者だ。最終定理はアイガーの北壁並みながら 若者が登っていく。最後の壁が本当に厚かった点は数学の分からない小生でもひしひしと感じる。
そして来る頂上征服の瞬間。
本書は正しく「登山」の本だと思う。我々も自分の「頂上」がどこかにあるはずだ。それは勿論数学ではなく、何か その人なりの 山がある。そんなことを強く思った。
文庫で持ち歩ける数学史
フェルマーの最終定理がどのように証明されるかを書いている。
フェルマーの最終定理を理解するための背景知識というか、背景となる情景を映し出している。
数学の本は、単調で、理解できないと、挫折してしまう。
しかし、この本を片手に、原理の理解を進めようとすると、 挫折しても、また、もう一度やり直そうという気力がわいてくる。
数学は、無味乾燥な学問ではなく、自然か社会か人間かのいずれかの理論の背景があって成り立つ学問であることを再確認できる。
単なる知的好奇心だけでは続けることができるとは限らない。
美的センスと信念について、ある種の啓示をしているかもしれない