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小3までに育てたい算数脳 高濱 正伸(著) 1575円

算数脳とは人生を切り拓いていく力
算数脳とは「人生を切り拓いていく力」という言葉に感銘を受けました。
大人になれば、ならっていないことばかりが待ち受けるのが人生です。
それを生き抜く力が算数脳ということでしょう。
大人にこそ読んで欲しい。
小学生を持つ親には目からうろこのことが多いです。
例えば、なぜ小学校入試で、「今日はどうやって来ましたか」と聞かれるのか。
また、音読と算数の関係など。
大人にも子供にも読んで欲しい本ですが、算数脳の決め手となる「外遊び」が
簡単に出来ない時代でもあり、今の子供たちがちょっとかわいそうになります。
誰に言ってるんですか?
この本は誰に向かって言ってるんでしょうか?
親が一流大学を出ていて、仕事は医者、弁護士、公認会計士、高級官僚、建築家、一流企業の社員・・・など、いわゆるエリート的な職の親だったら、子供に算数を教えられるかもしれないし、それ以前に、メンデルの法則により、親が優秀なら、子供の遺伝子が優秀である可能性が高いでしょう?親に学歴もなく、仕事も零細企業の肉体労働者とかだったら、算数脳だろうが、国語脳だろうが、理科脳だろうが、社会脳だろうが、体育脳だろうが、育てられる訳ないでしょ?そんなもん育てられるのは一部の親だけでしょ?教える方も優秀。教えられる方も持って生まれた素質があるのだから、育てたらそれだけ伸びるのが当然ではないか。
本自体が悪い内容ではないが、優秀なDNAを持った一握りのエリートにしか通用しない本だ。もしタイムマシンがあって、私が生まれる前に私の親に読ませたところで何の効果もないだろう。
均衡がとれてこそ美しく、安定します
算数は考える力、計算は単なる一部に過ぎない、外遊びや体験重視などの本書の主張に誰も恐らく反対しないでしょう。ただ、実際の子供に接しているとそう単純ではないのも事実です。子供によって、どうも出来不出来があるようだし、家庭の学歴も影響しているようだし、計算力もある程度ないとどうにもならないし・・さらに小3以降になると学習塾の存在も重みを増し、中学受験すべきかどうか、国公立か私立かどうかも段々視野に入り、親達の前には小学校教育について百家争鳴の光景が広がってしまいます。
著者の高濱氏は本書の至る所で思考力養成に重点を置いてあり、これは一定の知能以上を前提としており、むしろある水準以上の教養家庭向けとなっています。集団重視の学校が氏の方法を効率的にできるわけでなく、その意味ではむしろ、計算重視派の岸本氏が主張する《見えない学力》が育つ家庭でこそ高濱氏の主張が生きてきます。逆に、学校で無理に思考力中心にすると一定以上のゆとりが不可欠であり、同時に皮肉にもむしろ知能が高い?子供優先となり、授業では理解中心がモットーで同じことを繰り返しているに過ぎないと親が不満を持ち、計算力に向かってしまいます。その結果が現在であり、小学校は授業日数が増え、計算力も増やす方向にゆっくり向かっています。岸本氏が思考力を無視したわけではなく、多くが比較的貧しい家庭の子供達の中に計算力向上を通じて学力も向上させたという社会的功績があったということで、これに親が煽られて右往左往するくらいならば、むしろ先に本書を読んだ方が良いでしょう。とくに和差算や鶴亀算ができない、台形・円の面積の公式は知っていても、導き方を複数の方法で楽しく説明できない親の方は計算力偏重になりやすいようなので、均衡をとるために本書が必読となるかもしれません。
具体例がおもしろい
全体を通じて「外遊びの重要性」について説明されています。
例として、いわゆる「できる子供」たちが、外遊びを通じて培われる素質が充分でなかった為に伸び悩む様子が挙げられています。
小3までに外遊びをさせることが重要で、ドリルやペーパー漬けにする危険性が具体的にわかります。
なるほどと納得する記述がたくさんあり、おもしろかったです。
ただ「外遊び」さえ充分であれば勉強ができるとは限らないので、
「外遊びの後に勉強に引き込む工夫」が重要と思われますが、その点についてもっと記述にボリュームがあればなお良かったです。
それなりに参考になります
子育てに参考になることは色々書かれています。子供の姿を描いたエッセイも楽しい。
一方、「算数脳」を育てるのに外遊びが有効、ということにはそれほどの説得力はありません。純文系頭脳の自分も、幼少の頃は充分外遊びなりブロック遊びなり、やっていたはずですからね。日頃から空間把握のような能力は生まれつき個人差があるんじゃないかと感じていましたが、外遊びでその差が埋まるとはやはり思えません。ただ、少なくとも外遊びのメリットや、幼児期からドリルで詰め込み教育をやることの弊害は納得できました。